きんぴら通信。2012年4月号

  • 『食と環境を守る農業とは』 by店長
    先日友達に誘われて日本で唯一となってしまった、固定種のみの野菜の種を売っている野口種店のご主人の講演会に行ってきた。
    改めて種があらゆる生命の命をつなぐ物だということを再確認してきた。
    現代の農業は化学肥料とF1という種が主流となっている。
    固定種とF1の違いは細かなことを言うと色々とあるのだが、大雑把に言ってしまうと、次の世代に命をつなぐことが出来る種かそうでないかという事だろうか。
    F1種は雄花がつかない奇形種からクローンを創りだして種として使うもので、野菜を作ってもその花には種(実)がつかないので、毎年種を買わないとその野菜が作れない事になる。
    世界中の種を企業が牛耳ってしまおうという商売としての戦略なのだ。
    世の中を平和に、多くの人達を幸せにしようというものでは決して無いことを思わずにはいられない。
    野口さんの話の中で特にそうかも知れないなと感じたものは、「あくまでも私個人の仮説だが」と言い置いての話でしたが、このF1種の種を作るのに多くの花粉を雌しべに付けるためにミツバチが使われており、蜂たちは雄を作らない奇形の花粉を集めて食しているという事実です。
    アメリカ大陸でも日本でも多くのミツバチが一斉に居なくなってしまうという事が起こっています。
    居なくなるのは働き蜂でメスの蜂。
    残されるのは女王蜂と数匹の雄の蜂です。
    農薬のせいではないかと疑われていますが、いまだ原因がはっきりしていません。
    野口さんはF1の種作りのために雄化しない奇形花粉を食べていることが影響しているのではないかと指摘していました。
    日本人の男性の精子は1970年代と比べて現在はその40%しか持っておらず、精子を動かしているエネルギーとなっているミトコンドリアの数もパワーもひどく少ないそうです。
    そして今、日本人の殆どはこのF1の種から作られた雄の花粉を付けない奇形植物を食べています。
    食と言うのは命を繋げると言うことですから、命を繋げない奇形野菜を食べるということ事態が不自然なことで、それが長い期間食べ続けることによってどういう影響が出てくるのかは全く判っていないのです。
    いつも同じ大きさのものが実り、栽培期間も短く化学肥料によって計画収量がしやすいという事は、まともな命をつなぐことを考えなければ、商売として、経営としては便利なものに違いないだろうが、私達は考え方までお金に依存しすぎているのではないでしょうか。
    自分の家族の中に精子をもたない男子が生まれたり、解決できない放射能問題を抱えた原発までも容認してしまう倫理など、化学物質による環境ホルモンなど、何代も先の孫たちにまで病気を持った子を作ってしまう生命の遺伝子に関わる問題を軽視し過ぎてはいないでしょうか。
    固定品種のおいしいまともな野菜がせめて半数以上お店の棚に並ぶような世の中に戻って欲しいと、ほんとうに心から思った講演会でした。
    農業は経済とは切り離して考えなければならない命と環境を守る職業だと思うのです。
    きんぴら農園では、これからも種取りを繰り返してこの土地にある野菜や穀類作りにがんばろうと思います。
    冗談ではなく固定種の種もお店で扱っていこうかと考えているところです。
  • 『春の風』 by葉
    何だか身体の調子がおかしい。
    先月末に行った『きんぴら春のパン祭り』。
    当日の早朝、パン焼き作業で動き始めた時から既に鼻の奥がムズムズしていた。
    一時的なものかと思いきや、午前11時、開店時間になる頃には蛇口の水を捻ったように鼻水が止まらない状態になってしまった。
    瞼の周りも痒熱い。眼球の奥がジンジンする。
    これはまさか……、ひょっとして……。
    花粉症というやつなのか!?
    昼頃パンを受け取りに来たCAMBIOさんも、気の毒だねえ、と口にしながらマスクの下の頬を緩めて楽しそうに帰って行った。
    うちの中には花粉症患者が二名いる。
    次男と三男。弟二人が花粉アレルギー。
    毎年この季節になると、共に顔をじゅくじゅくさせて薬とマスクを手に取っていた。
    男三人兄弟の中で、何故か自分一人だけ、花粉症には罹らなかった。
    くしゃみを発する二人の顔を涼しい顔でニヤニヤと眺めているのが常だった。
    高みの見物。対岸の火事。自分は一生花粉症とは縁がないかと思っていたのに……。
    見兼ねた花粉の神様が遂にバチを下されたのか?
    ティッシュで鼻をかみながら、そんな事を考える。
    結局、瞼の痒みと闘いながら、その日一日の店番を終えた。
    翌日。やはり体調は悪いまま。
    どころか、余計に悪化していた。
    瞼の周りが厚ぼったいし、鼻は変わらず詰まりっぱなし。胃腸の具合もイマイチで、あまり食欲が湧いてこない。何より一層、頭痛が酷い。
    背中のあたりもゾクゾク寒気が……ん?寒気?
    あれ?まてよ?花粉症って寒気を感じる症状だっけ?
    体温計で熱を測る。
    …………37.5℃。微熱あり。
    もしかしてこれ、ただの風邪?
    その後、二日ほど湯たんぽを抱えて眠っていたら、アッサリ症状治まりました。
    ややこしい。
    風邪と花粉症。見分けるコツとしては、くしゃみを連発するかしないか。あとは鼻水の色が白く濁っているかいないか、だそうです。風邪の場合は細菌の死がいが混じって出てくるため白いそうです。
    なにはともあれ助かった。
    同じような症状でも、完治するかしないかで、天と地ほどの差がありますよね。
    あ、ちなみにタチの悪い風邪はしっかり店長が受け取りました。合掌。


    (店長)お陰様で年々復活力の失くなっている中年男子は4日後から病院へ行き薬をもらい1週間も掛けて立ち直っていく始末となった。まあ、これでいっそう強い体が手に入ったのならアリガタヤとなるのだが・・・・・・・・。
  • 「お知らせ」
    「お知らせ」
    ★古本販売はじめました。
    チェコの絵本作家ミルコ・ハナークの『青い鳥』や、武井武雄、初山滋等挿絵装丁の『小川未明童話全集』等あります。
    基本的には、絵本、童話の類が多め。
    農業関係の古本を増やしていこうかと画策中。
    最近、店内の本棚を増設しました。


    〈今月の一冊〉
    『DAYS JAPAN』 広河隆一責任編集  
    『――1枚の写真が国家を動かすこともある』
    ・原発問題のみに留まらず、表舞台に出ない問題に光を当てる月刊誌。
    メディアやマスコミが偏屈になってしまっている今、逆サイドの偏ったニュースを取り入れバランスをとる必要があるのではないかなと思います。
    塩尻市立図書館にもバックナンバーありますよ。
    軽い気持ちで是非利用しましょう。


    ★今月のきんぴらパン。
    普通の食パン?……『みるく食』
    ・今回紹介するのは「みるく食」。
    今まで出そうで出なかった、ミルク生地の食パンです。
    ミルク生地っていうのは、水の代わりに低温殺菌牛乳で練り上げた、菓子パン用の生地ですね。
    「あんぱん」や「くりーむぱん」。
    「れーずんぱん」や「みるくぱん」に使ってます。
    「白食」やら「角食」やら、今までも食パンは数多く焼かれているんですけど、うちのパンはどうにも市販のものと比べると固く締まった食感なので、お年寄りや歯の弱い人にはちょっと優しくないんですよね。
    そこで登場「みるく食」。
    市販のパンと同様の、柔らかシットリした食感。
    その気になれば、切らずに丸ごと齧り付けます。
    素晴らしい。
    飲み物なしでも口の中の水分をもっていかれない!
    トーストの角が歯茎に当たって口内炎になることもない!
    先日貰った、馴染みのお客さんからの感想があるので紹介します。
    たった一言。
    「濃厚」だそうです。
    是非お試しあれ。




    ★自家栽培の小麦粉を取り扱ってくれる方募集中。
    南部小麦、ライ麦、黒小麦、スペルト麦の全粒粉。最低仕入れ3キロから対応可能。
    卸価格は定価の三割引です。
    詳しい内容はメールやFAX等でお問い合わせ下さい。
    メール:zouridaisuki@hotmail.co.jp
    FAX:0263-53-5494


    ★ホームページリニューアル。
    ・きんぴら工房のホームページをリニューアルしました。
    パンや小麦の通信販売、きんぴら通信バックナンバー、店長ブログや、原発関連情報など、様々な要素てんこもりです。


    自家栽培と天然酵母 農園パン屋きんぴら工房
    http://kinpira.zouri.jp/
    ※旧ホームページの頭からもとべます。

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